web3を牽引するDAOとは

中央集権の危なさ

web2.0までの世界は中央集権型の管理システムであり、サーバーがアタックされるとwebサービスはダウンしてしまう。よりセキュアなサーバーを求めてクラウドができ、今や日本国政府もITゼネコンに発注して作った政府統一基盤を一度も使わないままドブに捨て、AWS(Amazon web servce)とgoogleクラウドに政府統一基盤を移管するに至った。強権なセキュリティを施されたクラウドもそれを突破して侵入されたら一局集中型基盤では脆くも崩れる。

分散型インターネットweb3

そこで、デジタル資産をブロックチェーンの技術を基幹としてユーザーが自らデータを共有・管理しながら運用する新しい形のインターネットweb3が登場した。

分散型自律組織DAO

分散型インターネットweb3の中でネットゲームのギルドのような組織が生まれている。それをDAO(Decentralized Autonomous Organization)という。

[2022年5月現在の主なDAO]

DAO組織の定義

分散型自律組織であるDAOはリーダーや中央集権的な人やシステムやサーバーによって人が動かされるのではなく、コードによる支配によって人が自律的に動いている組織定義されている。

ビットコインが理想的なDAO組織

創始者とされているサトシ・ナカモトの存在は確認されておらず、ブロックチェーン上のコード自律的に分散されたユーザがコミュニティを形成しマイニングが行われたり取引所が造られたりしている。

DAO組織の現状

多くのDAOは「リーダ不在でコードによる支配」ができておらずDiscordチャンネルをDAOと称していることが多い。

一般的なDAOの仕組みと特徴は以下のようなものだ。

独自トークンの発行

今ブレイク中のNFTブロックチェーンゲームではゲーム内通貨が流通しており、イーサリアムなどの暗号通貨でゲーム内通貨を買う仕組み。円やドルなどの流通通貨では購入できず、既存の暗号通貨主にイーサリアムなどでエクスチェンジする事になる。

意思決定の方法にトークン投票を採用

参加メンバー全員にトークン投票をする権限を与えられている。

トークンによる評価経済圏を形成している

メンバーの組織貢献に対する報酬としてトークンが多用される。共通の目的を持った高スキル人材を国家権力や既存の権力を超えてグローバルに調達できる。

今ブレイク中のブロックチェーンゲーム

DAOという言葉が注目されるムーブメントとしてブロックチェーンゲームのDAOが多数生まれてきていることが挙げられる。主なブロックチェーンゲームを二つ挙げて解説していく。

Axie Infinity

イーサリアムをゲーム内通貨に換金しNFTであるゲームキャラを購入し、そのゲームキャラを使ってゲームをプレイすることにより、トークンが得られる。得られるトークンはイーサリアムではなくゲーム内通貨なのでイーサリアムに戻すには取引先を通してエクスチェンジが必要。スマホゲームのような毎日の周回ルーティーンが設定されており、その周回ルーティーンをこなすだけでトークンが得られる。

Axieというゲームキャラを3匹購入

Axieのマーケットプレイスで卵かキャラを3匹購入。ゲームは3匹のパーティーでしかプレイできないので3匹必要。キャラは5回卵を産む。産んだ卵やキャラがマーケットに出されているので、性能の良いのを見つけて購入。日本円で最低でも8万円くらいかかる。スペックの高いキャラを買わないと得られるトークンが減る。

スカラーシップ

キャラが高額なので物価の安い国では始める敷居が高い。そのためスカラーシップというキャラのレンタルシステムがある。

毎日の周回ルーティーン

スマホゲームの周回よりつまらないのがネック。1ヶ月毎日やったとしても稼げる日本円は7万弱なので日本人はあまりプレイしない。ベトナム製のゲームであり、日本円にして7万円何某が稼げるとかなりの額になる国で流行っている。フィリピン人のゲーム実況者などがいる。

Axie Infinity750億円盗難事件

2022年3月ハッキング被害を受け、750億円超えの資金を盗み出された。北朝鮮のサイバー犯罪グループ「Lazarus Group」と「APT38」が盗難に関わっていたことが判明。
Axie Infinity750億円盗難のFBIニュースはこちら

STEPN

このゲームは日々のトークン稼ぎルーティーンを「実際に歩く」という行為にしたゲーム。ポケモンGOがトークン化されていたらプレイヤーはどんなに稼げたことだろうと思う。

STEPNの流通トークン

流通トークンはGSTといい、LINE BITMAXという取引所で購入可能。取引手数料が無料なのが特徴。

STEPNのキャラ

STEPNのキャラは歩くためのスニーカーの形をしている。スニーカーの購入には、仮想通貨SOLが必要。

歩いた速度と距離に応じてトークンが配布

実際STEPNをインストールし、スニーカーを購入した状態で歩いてどれくらい稼げるかというと、10分歩いて2000円程度。スニーカーの性能によるので初期投資は必要だ。10万円ほどのスニーカーであれば間違いなく日々の通勤や通学で1日2000円は硬い。

自転車で稼げるのか?

歩数とGPSを感知してトークンを発行している。自然な歩行以外の動きを検知するとMoonwalk扱いとなるためUberEats配達員などが稼ぎまくれるかというとそうでもない。

大喜利で競うDAO

いろんなDAOが生まれる中でWIARD Japanでは大喜利の評価でトークンを稼ぐDAOを設立。そこでは「最も面白い人」が大きな統治力をもつことになる。これからも日常生活や得意なものをトークンに変えるトークン経済が分散型評価経済を形成していき、現在の貨幣経済を徐々に浸食していくことだろう。

円が下がり稼ぐ手段が減ってきた日本

以上のようなNFTゲームはまだ物価の安い新興国のZ世代が盛んにプレイしている。円安が進身物価が急上昇している日本では生きていくためにDAOに登録するのも一つの手かもしれない。しかしながらwebサービスが3.0に移行するにはまだまだ時間がかかりそうに思える。リモートで仕事できるweb制作の職を得ながらDAOに加入してweb3の恩恵にも預かるという2インカムの生き方がこれからの時代を生き抜いていく得策かもしれない。

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