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失敗したくない、初心者のためのカメラ選び④ ~一眼の選び方とおすすめカメラは~

さて、とにかく携帯性に優れるという点でSONY_RX100M3をおすすめしましたが、今回は大型の一眼機の選び方になります。
まずはおさらいしておきましょう。

一眼レフ
ミラー(レフ)のある、レンズを交換できる機種
ミラーレス一眼
ミラー(レフ)のない、レンズを交換できる機種

ですので、「ミラーレス一眼レフ」という言い方はおかしいということになります。
それぞれの特徴は、

一眼レフ
・レンズで見ているものを、タイムラグなしでファインダーで確認できる
・電池をあまり消耗しないのでじっくり長期間撮影に向いている
・電子部品が少ないため、堅牢性に優れる
・レンズの種類が多い

ミラーレス
・ミラーの上下を必要としないので、連写性能に優れる
・小さくて軽い
・無音シャッターが可能
・撮影時に見えている画像が出来上がりと同じ画像なので、正確に確認できる

各長所をひっくり返すとお互いの短所になります。

一眼レフ、ミラーレス、どちらを選ぶか

まずは用途、何をどう撮りたいか

第1回でも書いたように、「どう使いたいのか」によります。
例えば登山家や極地など過酷な環境で使うのなら電子部品の少ない一眼レフしかありませんし、静止画をきれいに撮影する必要性と動いている人物の一瞬を切り取る必要性のどちらも重要なブライダルカメラマンなどはミラーレスを選択する人が増えています。

子供の運動会の写真を撮りたいならミラーレスの方が動体に強いし連写もできるので良いでしょうし、趣味でじっくり撮影したいならレンズの多い一眼レフが向いているかも知れません。

光学ファインダー(一眼レフ)と電子ファインダー(ミラーレス)

光学ファインダーは今まで書いてきた通り、
・レンズで見ているものがタイムラグなくそのまま見られる
・明るくて見やすい
という利点があります。
が、逆を言えば、
・写せる結果そのものが見えるわけではない
とも言えますね。
後で説明します(初心者向け・カメラを知って、静物を正しく撮影するセミナー)が、「F値が小さいと背景がボケる」というわかりやすい例を元に電子ファインダーと光学ファインダーでどう見えるかを試してみます。
赤枠で囲ったところに注目してください。

下の方に赤枠で囲ったところ、F1.8となっています。つまり背景がボケる写真が撮影できます。
背景の赤枠部分がぼやけている感じなのがわかると思います。


こちらはF11、つまり背景があまりボケません。
赤枠背景部分も、上の画像に比べてはっきり見えています。

このように、ファインダーで見えているものがそのまま画像になりますので、出来上がりを確認して撮影することが可能です。

これが光学ファインダーですと、

F1.4、つまり背景が先ほどのものよりボケないとおかしいのですが、


F22、先ほどよりくっきり映らないとおかしいものと、何も変わりません。

光学ファインダーは「見えているものが、そのままファインダーで見られる」つまり、「結果として写るものが見えるわけではない」ということになります。
もちろん、プレビューしたり背面液晶で確認することは可能ですが、電子ファインダーに対してひと手間かかるわけですね。
だからじっくり撮影するには一眼レフでも良いでしょうが、初心者にとっては「見えているものが結果として画像になるもの」であるミラーレスの電子ファインダーに分があると言えるでしょう。

バッテリー

バッテリーの問題は予備バッテリーを持ち運べば良いだけですし、いくら小さくて軽いと言ってもコンデジほどではありません。
ある程度の大きさは覚悟して購入するわけですから、たかがバッテリーのひとつや二つがそれほど大きな違いにはなりませんよね。
それにそもそも、一回撮影に行っただけで400枚も500枚も撮影することは稀ではないでしょうか。
予備バッテリーを使うことの方が、むしろ珍しいという人もいそうですね。

だとすれば、街撮りであろうとポートレートであろうと、家族の行事だろうと旅行だろうと、確実に活躍してくれそうなミラーレス機が良いと思います。
重要なのは、「どう使うだろうか」と、買った後の自分を想像してみることです。
そうすると、自然とどちらを選べば良いかは浮かんでくるのではないでしょうか。

フルサイズとAPS-C(マイクロフォーサーズ含む)

初回で見たように、まず価格がまったく別次元ですので「100万円くらい、小遣いの範疇だよ」という石油王みたいな方でなければ、まず最初はAPS-C機を選ぶ方が良いでしょう。
もちろん、人の目で判別できるほどの違いが出るわけでなくとも、撮像素子が大きいものと小さいものとどちらが良いかと言われれば大きい方が良いに決まっていますが。

ただ、最初から高価で高機能なものを購入して持て余した結果使わなくなるくらいなら、手が届く価格でそれなりのものを買ってたくさん持ち出してたくさん撮った方が、確実に良い写真ができます。
最初からフルサイズ機を購入したアマチュアで多いのは──
百万円近いシステムを組んでみたものの、どんな場面でどんな構成を使うのが良いかまで理解が追いつかず、一番高いレンズをつけておけば良い写真が撮れるはずと思って結局一本付けっ放し、機材の優秀さを信頼し過ぎて機能を使いこなせずAFと絞りだけで撮影する、その結果思ったような写真が撮れずに飽きてくる。
──という人です。

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逆に無理のない範囲であまり画質や機能にこだわらず購入した人の方が、頻繁に持ち出して最初は失敗写真ばかり撮影するけれど、回数をこなしていくうちに機能に習熟してきて良い写真を撮影できるようになるものです。

ですので、Akrosとしては、
大富豪でない限り、まずはAPS-C機で良い
と考えます。

メーカーやレンズは何を選べば良い?

答えはひとつです。

手に持ってしっくり来て、操作しやすそうなものが良い。

これしかありません。
もちろんフィルムと違ってデジタルカメラは電子的に記録する訳ですから、搭載している画像処理エンジンによって違いはあります。
とは言え、それを気にしなければならないのは相当に習熟した人であって、最初にどのカメラを使うかという段階ではメーカーやレンズの差を気にする必要は一切ありません。

まず見た目で気に入ったものを手にしてください。
重さやグリップ性などがしっくり来たらボタンやメニューを弄ってみましょう。
そうですね、まずは
・絞り
・シャッタスピード
・ISO感度
・測光
・ドライブモード
この5つの機能をぱぱっと操作できそうかを確認すれば良いと思います。
この機能はいったい何?という方は、後でおすすめするセミナー(初心者向け・カメラを知って、静物を正しく撮影するセミナー)を受けてみてください。
最もよく使う機能ですので、これらをいちいちメニューから呼び出さないといけないようでしたら要注意。面倒くさくなって触らなくなる可能性が高いです。

初心者にとって最も重要なのは、「このカメラを使いたい」「写真を撮りたい」と思わせてくれるカメラです。
何度も言いますが、「メーカーやレンズなど気にする必要はまったくありません。」

おすすめミラーレス

※注意:初心者向け、これから始めたい方向けなので当該メーカーの操作性に馴染みがあるかどうかなどは考慮していません。あくまでも「初めてカメラを買う人向け」です。

直感的に操作できて、初心者がよく使う機能をさっといじれるという点でAkrosがおすすめするのは……

キヤノン EOS KISS M

長所
・女性でも男性でもグリップしやすいデザイン
・初心者向けの画面説明、操作しやすさ
・不要に高レベルな機能はばっさり切り捨てた初心者特化
・AF精度の高さ
・タッチパネルの使いやすさは他社製とは比較にならない

短所
・AUTOモードなど初心者向け機能に頼りすぎると、カメラのことを何も学べない

圧倒的初心者向けミラーレス。
「初めてカメラを使う」ならこれ一択です。
「カメラの楽しさを知りたい」なら意思を強く持つ必要があります。

特筆すべきは背面液晶タッチパネルの使いやすさでしょう。
スマホなどに比べて全体に精度も反応も悪いカメラのタッチパネルですが、EOS Kiss Mに限ってはそんなこともなく、ここでタッチした場所に焦点を合わせてシャッターを切ってくれたり、むしろこのカメラに至っては「ファインダーの方が要らないんじゃないか」と思えるほどです。
ただ、AUTOモードなどのカメラ任せで十分きれいな写真が撮れてしまう、初心者にわかりやすい操作性と機能性、この二つが優れ過ぎていることから、カメラに頼り切ってしまって「露出」「被写界深度」などカメラの機能そのものを何も学べないことになりかねません。
コンデジではなく一眼を選ぶ以上、ある程度カメラの技術そのものについても習得したいですよね。
シャッターチャンスを逃したくない時にはAUTOで、それ以外では基本的にはAUTOに頼らず自分で設定しながら撮影そのものを楽しみたい、ということなら初心者向け最強ミラーレスです。

富士フィルム X-T30

長所
・クラシカルなデザイン
・カメラ本来の機能を楽しみながら学べる
・カメラを買い換えてもレンズを使える
・フィルムメーカーならではの画像処理

短所
・AF精度はあまりよくない
・初心者向きな操作性ではない
・(値段が)高い

「クラシカルなカメラが良い」「カメラの使い方自体を学びたい」ならX-T30が良いですね。
ミラーレスどうこうよりも、カメラ自体を楽しむために始めたいならこれが最適です。

基本的な撮影に必要な設定を物理ダイヤルなどで行いますので、カメラ任せでシャッターだけ押せば良いというわけにはいきません。
(もちろん、そうすることも可能ですが)
また、他社とは違う独特な所として、絞り(F値)をレンズ側のリングで行うという特色があります。
他社のカメラを使っていた人だと戸惑うかも知れませんが、初めて一眼を買う人ならすぐに慣れるでしょう。
むしろファインダーを覗きながらだと、筆者的にはこの方が操作しやすいです。

富士フィルムはサードパーティ製のレンズ(SIGMAとかTamronとか)が少なく、ほぼ自社のフジノンレンズを使うことになりますが、開発の責任者が「絶対にフルサイズに参入しない」と言っていますし、富士フィルムのどのカメラに乗り換えてもレンズは共通で使えるというのも魅力です。

デザイン性とカメラそのものの楽しみを味わいたい人にはもちろん、今後カメラを買い換えたり買い足したりする将来性を考えても、おすすめのカメラです。

SONY α6400

長所
・本体の(裏面から見て)左端にあるファインダー
・画質の良さはさすがのSONY
・ボタンやダイヤルが硬めなのでミスしにくい
・高感度撮影に強い
・瞳AFの凄さ

短所
・(値段が)高い
・人物撮影しない人には瞳AFが無駄な高機能となる

万人受けするメニューや操作性という点では、さすがです。
誰かに特化して誰かを切り捨てることはしていませんね、誰が使っても迷わない操作性を実現していると思いました。

ファインダーが機体の中央ではなく左上にあるのも、女性には特に有難い設計だと思います。
重いフルサイズ機などでは顔も押し当てて上下左右から力を均等に入れることでブレを少なくする構えをしたりしますが、APS-C機で手ブレ補正もあり、軽い機種ならできれば顔や鼻が背面液晶に触れるのは避けたいですよね。
α6400の構造なら右目でファインダーを覗くと顔のどの部分もカメラ本体に触れないというデザインになっています。

AF性能はX-T30より断然上、EOS Kiss Mとは大きな違いはないと感じます。
違いはSONYおすすめの瞳AF。
今回は試せませんでしたが、2019年夏には動物の瞳にも対応とのこと。
人物や動物など動体を撮影するならα6400が良いですね。
ただ……風景撮影が中心と考えると、紹介した2機種より大幅に優れていると感じる部分はありませんでした。

おすすめ機種まとめ

価格最優先・キビキビした操作性・カメラというより撮影を楽しみたい
EOS Kiss M
デザイン最優先・カメラの機能を学んで性能を全部引き出したい
X-T30
オールマイティに撮影したい・人物や動物を撮影したい
α6400

実際にどう設定して撮影すると良いのか

初心者向けにカメラをどう選べば良いかをお伝えしてきました。
この記事がみなさんの参考になれば嬉しいです。

さて、問題は「何を買うかは何となく決まったけど、買ったところで記事の中に出てたF値とか色々な設定を、実際に撮影する場合はどうしたら良いの?」
ということです。
特に最近ではメルカリやヤフオクなどで副業として商品販売したい、そのためにどう撮影すると売れる商品になるのかというお問い合わせを頂きますので、まずはカメラについてと実際に静物を撮影するセミナーを開催します。

初心者向け・カメラを知って、静物を正しく撮影するセミナー

主に商品撮影(物撮り)が実践となりますが、ここまで出てきた絞りやシャッタースピード、光、ズームとワイドの遠近感などの初心者に必要な基礎をひと通り学ぶことができます。
カメラの何をどう変更したらどう変わるのか、専門的で難解にならないようわかりやすく説明しますので、「さあ撮るぞ!」の前に一度受けてみてください。
何も知らないままで撮影した写真より、確実に良くなって撮影がより楽しくなるはずです。

初心者のためのカメラ選びシリーズ

01. 失敗したくない、初心者のためのカメラ選び
02. 失敗したくない、初心者のためのカメラ選び② 〜画素数が多いときれいに撮れるのか〜
03. 失敗したくない、初心者のためのカメラ選び③ 〜コンデジの選び方とおすすめカメラは〜
04. 失敗したくない、初心者のためのカメラ選び④ ~一眼の選び方とおすすめカメラは~


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