最近CMSの話をよくすることがあるのですが、皆さんCMSは使われていますか?
ECメインではないCMSだと、やはりWordPressが最もよく使用されているでしょうか。
従来のCMSの比較
世界のCMSシェアでもまだまだ圧倒的にWordPressが多いですね。
W3Techs Usage of content management systems for websites
簡単に導入ができ、テーマ・プラグインが豊富なので開発者でなくてもデザイン・レイアウトの調整も容易なのでまだまだ人気のCMSのようですね。
その他のCMSで言うと、世界シェアでみるとDrupalとJoomla!が続くようです。
私の感覚では、日本ではどちらかというとしばらく前まではMoveableType・Drupalが強いのかなー?というイメージもありますが、今はオープンソース以外の有償のCMSも多数存在するため、WordPress以外では用途に合わせて様々なCMSを利用されている印象です。
ただ、WordPressは大規模サイトには向いておらず、というのも記事やコンテンツが増えれば増えるほどDBへのアクセスが増えるので徐々に遅くなっていってしまいます。
※PHP7環境にすることや、AMPの導入などで改善は多少の改善は可能です。安いレンタルサーバーで済ませようとしてPHP7より前のバージョンで動かしていた人は、PHP7が使えるようになっているのであれば、PHPのバージョンを変えたほうがいいでしょう。ただし、バージョン変更のための以降には十分に注意してくださいね。
シンプルなWebサイトを作るのであればWordPressのほうが素早く構築できるのですが、もし本格的な大規模サイトをCMSで開発するのであれば、拡張性の高さからDrupalがおすすめです。
DrupalはWordPressに比べるとコンテンツの読み込みが早く、またセキュリティも高いと言われています。
また、比較すると多言語対応が製品のコアから対応しているため、海外を意識した多言語サイトを構築するうえではかなり構築しやすい環境が整っています。
ただし、開発に慣れていない方には、その拡張性の高さから扱いが難しいのも特徴です。
また、WordPressはネットで検索すればたくさんの情報を得ることができますが、Drupalはあまり情報がありません。
インストールまではWordPress同様に行うことができますので、まだ使用したことがない人は最新のDrupalをテストしてみてください。
wordpressやDrupalの比較については以下の記事などもご参考ください。大変わかりやすく比較されております。
3大CMSを比較!WordPress vs Drupal vs Joomla
CMS機能比較 WordPress vs Joomla vs Drupal
ちなみにAkros東京校ではDrupal導入検討者・初心者向けにDrupal解説講座の計画が進行中です。
Drupalが気になる方、これから導入を検討されている方はタイミングが合えばぜひご参加ください。
開催が決定しましたらAkrosサイトからお知らせさせていただきます!
昨年から一部で話題のCMS
ここまでは従来のCMSの話題に触れておりましたが、昨年あたりから、開発者側から見て構築しやすい、扱いやすい、動きが軽くていい、と話題になりつつあるのが「KeystoneJS」を使用したCMSです。
これまで出てきたCMSはPHPとRDBを使用していましたが、このCMSはNode.jsがベースのCMSで、DBにはNoSQLDBであるMongoDBを使用しています。
環境構築にはコマンドラインから作成するためレンタルサーバーでは難しいのですが、初期構築は簡単にできてしまいます。
というか公式サイトのスタートガイドに沿って構築するだけで立ち上がります。
KeystoneJS Getting-started
ということで久しぶりに仮想サーバーを立てて初期導入をしてみました。
私のWindows10のノートPCではDockerがうまく起動しなかったので、懐かしのVirtualBox+Vagrantを用いてCentos7環境を構築。
最低限の事前環境を整えるため、「Node.js」「MongoDB」「Yeoman」のみ事前にインストール!
[bash]
### この時の安定版のversion8をインストール
### 参考:https://github.com/nodesource/distributions
curl -sL https://rpm.nodesource.com/setup_8.x | bash –
yum install -y nodejs
### MongoDBをリポジトリの追加を行ってからインストール
### 参考:https://docs.mongodb.com/manual/tutorial/install-mongodb-on-red-hat/
vi /etc/yum.repos.d/mongodb-org-3.6.repo
[mongodb-org-3.6]
name=MongoDB Repository
baseurl=https://repo.mongodb.org/yum/redhat/$releasever/mongodb-org/3.6/x86_64/
gpgcheck=1
enabled=1
gpgkey=https://www.mongodb.org/static/pgp/server-3.6.asc
yum install -y mongodb-org
systemctl start mongod
### とりあえずyoを入れる
npm install –global yo
[/bash]
後は公式にスタートガイドにそって
[bash]
npm install -g generator-keystone
mkdir my-test-project
cd my-test-project
yo keystone
[/bash]
を実行していけば、yoでkeystoneプロジェクトのひな型を決めながら作り上げていくことになります。
※rootユーザーではなく一般ユーザー権限で実施
テンプレートには「Pug、Nunjucks、Twig、Handlebars」のどれか、CSSプリプロセッサーには「Less、Sass、Stylus」が指定できるようですが、それ以外も使用可能だそうです。
そして以下よりkeystoneを起動させることができます。
[bash]
node keystone
[/bash]
成功すると以下のように表示されるので、ip、またはドメイン部分を環境に併せてブラウザで確認するとサイトが出来上がっています。
※vagrantの場合はvagrantfileに「config.vm.network :forwarded_port, guest: 3000, host: 3000」が必要になります。
[bash]
—————————————-
WARNING: MISSING MAILGUN CREDENTIALS
—————————————-
You have opted into email sending but have not provided
mailgun credentials. Attempts to send will fail.
Create a mailgun account and add the credentials to the .env file to
set up your mailgun integration
————————————————
KeystoneJS Started:
testproject is ready on http://0.0.0.0:3000
————————————————
[/bash]
初期段階を作ってみて、できたー!と思っていたら、公式サイトにほぼ同様のデモサイトがありました。
入れるだけなら作らなくてもよかった・・・。
KeystoneJSデモサイト
初期はbootstrapベースのため見た目はそっけないですが、開発者が扱いやすいということもあり、初心者・未経験者には難しいものの、Node.jsなど最近のフロントエンド環境の技術を得意としている開発者には扱いやすい作りになっているようです。
最近のものということもあり、まだまだWordPressほど便利なものはそろっていないかもしれません。
こういったCMSも出てきているようです。
公式サイトでは他にも実際に構築されたサイトが紹介されています。
Exmaple
が、クライアントからみた魅力、メリットはまだ弱い気がしますので、まだWordPress一強時代が続きそうですね。
開発よりの難しい話でしたが、それよりもまず基本のWebサイト構築技術が知りたいよという方も、CMSの話が気になるよ、という方もそもそもWeb業界がよくわからないので適性からしりったいという方も、まずは体験カウンセリングでお話ししたのち、Akrosのマンツーマン授業を受講して自分のスキルアップにつなげていきましょう。